フクビ化学工業株式会社
坂井生産部AC課 松井氏
以来、35年以上ケンジュールなどの生産および販売に携わる。
現在は環境配慮型断熱材【フクフォームEco】の生産管理も兼務。
趣味はバイク。(ヤマハSR400)
休日はもっぱらツーリングに出かけて、今までに見たことのない風景や風を感じています。
「海あり山あり田舎を楽しむにはバイクは最高です。」
ケンジュールが最初に製造されたのは?
ー 私が入社した時には諸先輩方により生産が始まっていたので40年以上前になりますね。
なぜ人造ではなく人工大理石を開発生産することに?
ー キッチンカウンターをメインで生産していたので、色々な形状に対応しやすいように、加工が容易な人工大理石を開発生産を始めたと聞いています。
中でもアクリル樹脂は加工しやすくて、今後キッチンカウンター以外の展開も見据えて、幅広い用途に使えるようにアクリル樹脂を使用することになりました。
その当時は、人造大理石(クォーツ)はあまり日本市場で流通していなかったということも背景としてはあるんじゃないかな。
本格的に生産が始まるまでに課題はあった?
ー 開発当初はキッチンカウンターがメインでしたから、型に樹脂を流し込む一体成形を念頭に行っていて、それだと型枠の端と中心にとか熱伝導が型枠に対して一定にすることが難しくて、仕上がりにムラができたり、耐候性が悪くなったり…。
生産も仕上がりも安定しないから、一体成形ではなく接着を「いかに一体成形に近い仕上がりにできるか」の技術を高めていくことになったということですね。
それが今に繋がり、キッチンカウンター以外の多用途にも展開できるような技術の礎になっています。
効率化を目指して、研磨作業については自動化についても検討していましたけど、形状も様々で多様化するニーズに対応し続ける為には、1点ずつ職人の手作業で仕上げていく方が対応力があると判断して今日に至っています。
手作業でのスキルが求められるので、後継としての教育が現在も課題の1つとして続いてしまっていますね。
製品開発/生産のモチベーションは?
ー お客様に喜んでもらえるものをいち早く届けられることが一番のモチベーション。
お客様から「キレイに納まりました」「ありがとうございました」のお声をいただける時が、何よりやりがいを感じられる瞬間ですね。
施主さんだけじゃなくて、施工現場の人についても少しでも負担が少なく、簡単に施工できるようにということを心掛けて対応しています。
現場での切り欠き接着などの手順をできる限りなくして、究極は「置くだけで施工完了」というところを目指したいと思っています。
ケンジュールの特徴や他社製品に比べての優位性は生産者からみてどこにある?
ー 40年来培ってきた技術に裏付けされた加工力。
それと、板の生産から加工までを工場内で一貫生産体制をとっていることですかね。
1枚からでも生産できて、一品一葉の製品対応ができる部分も強みに感じています。
生産開始された時点と現在のケンジュールには何か違い(進化)はある?
ー 当初は大量生産が主流な時代背景もあって、うちもそのような生産体制がとられていましたけど、現在は1点対応ということで細かいニーズに対応する体制にシフトしています。
具体的には、ほぼキッチンカウンター対応とされていたものが、現在は店舗などの非住宅関係にも利用されるようになったり、医療機器関係にも利用されることも増えてるいるんですよ。
今後のケンジュールの展望は?
ー より多くの人に知っていただいて、選んでいただけるような活動を行っていきたいですね。
お客様が思い描くものをカタチにする上で、より良くみせられるような提案を含めて行っていきたいです。
その一つがWEBサイトになりますけど、一方通行に情報発信する場になりがちなとこを、人と人の繋がりであることを意識した上で想いをカタチにしていきたいと考えています。
効率化できる部分は効率化して時間をつくって、その時間はお客様に寄り添うための時間とできるような取り組みも模索していますよ。